常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

satsuma 復習

裏ゼミで「みかんは英語で?」と聞かれたのですが、種類の似ているorangeしか思いつきませんでした。

ネットで調べてみるとsatsuma /sætsúːmə/ とありました。確認のため『ジーニアス英和辞典』第4版(大修館)を引いてみるとsatsuma orangeで「温州みかん」とありました。LDOCEは “a fruit like a small orange, that has no seeds, and a loose skin you can pull off easily” と定義しています。読んで字のごとく、日本語が由来になっていることが推測できます。また地名の「薩摩」と関係がありそうです。

由来が気になったので、UG先生の研究室にあるOEDをお借りして引いてみました。すると “The Satsuma was first introduced into the United States in 1876 by Dr. George R. Hall” と説明があります。これが海外でみかんが広まったきっかけとなったと推測しました。
さらに、1878年当時米国の日本大使だったバン・バルケンベルク氏夫人が鹿児島(薩摩)の人に頼み、温州みかんの苗木を故郷に送ったことに由来しているそうです。ちなみに、現在のフロリダ州にSatsumaという街があります。

英単語には多くの歴史や背景があることを改めて知りました。言葉は奥が深いですね。(amphibian)