常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

anti-Semitism 復習

 CNNの調査によると、反ユダヤ主義の人が欧州を中心にいるようです。

Anti-Semitism is alive and well in Europe

Anti-Semitic stereotypes are alive and well in Europe, while the memory of the Holocaust is starting to fade, a sweeping new survey by CNN reveals. More than a quarter of Europeans polled believe Jews have too much influence in business and finance. Nearly one in four said Jews have too much influence in conflict and wars across the world.

以下上陸

https://edition.cnn.com/interactive/2018/11/europe/antisemitism-poll-2018-intl/

 気になったのはanti-Semitism /ˌæntɑɪˈsɛmɪtɪzm̩/ です。記事の中にJew「ユダヤ人」が出てきていることから、「反ユダヤ主義」という意味なのではないかと考えました。
 まず『ウィズダム英和辞典』を引いたところ、anti-Semitismで「反ユダヤ主義[思想、運動」とありました。また、LDOCEでは“hatred of Jewish people”と定義されています。このSemitismの元はSemiticで、「セム人[ユダヤ人]の;セム語の」という意味です。
 お恥ずかしながらセム人を知らなかったので、調べてみました。コトバンクには、「セムという名称は,《創世記》10〜11章で,ハム,ヤペテとともにノアの息子であるセムが,いわゆるアッシリア人,アラム人,ヘブライ人,アラビア人等の先祖とされていることから,これら諸民族の総称として1781年にドイツの学者A.L.vonシュレーツァーが採用したものである。」と説明がありました。また、セム語族として現存し、話されているのはヘブライ語アラム語エチオピア語,アラビア語などなんだそうです。ただし、anti-Semiticとする場合に、Semiticは主に「ユダヤ人」のことをさすそうです。コトバンクには他にも様々な記述があったので、興味のある方は「セム人」で検索してみてください。
 ちなみに、英辞郎 on the WEBによると「反ユダヤ主義」はanti-Zionismとも表現することができるそうです。(Blue Sky)