常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

go overboard 復習

 語学学校の授業から釣り上げてきた表現を紹介します。go overboard です。overboard には「船外に、船から船外へ」(『ジーニアス英和辞典』第5版 大修館)という意味があります。そこにgoという動詞が加わることによって、どのような変化が生まれるのでしょうか?

literal meaning(文字どおりの意味)は「船から(水中へ)落ちる、飛び込む」(辞書にはfall [jump] overboard でこの意味を表すと載っています)ですが、今回はphrasal verb(句動詞)としての意味を確認していきます。

“react emotionally or dramatically” これが語学研修先の先生に教えていただいた意味です。授業中は表情や声のトーンを表現に合わせて説明してくださるので、とても分かりやすく、面白いのですが、ここではそれを再現できないのが残念です。

以下各辞書の定義です。

“be very enthusiastic”, “react in an immoderate way” (Oxford Dictionary of English (2th))

“become very or too keen” (Longman Learner’s Dictionary)

“If you say that someone goes overboard, you mean that they do something to a greater extent than is necessary or reasonable. [informal]” (Collins COUBULD Advanced Learner’s Dictionary (8th))

「⦅略式⦆[…に]夢中になりすぎる、深入りする;[…を]やりすぎる、[…の]度を超す」(『ジーニアス英和辞典』第5版 大修館)

複数の意味を持つ表現ですが、どの意味にも共通しているのは「大袈裟に、必要以上に〜する、になる」というイメージだと思います。

句動詞の勉強をする際には、意味を理解する以外にも大切なことがあると今日学びました。それはその表現がphrasal verbなのかliteral meaningなのかを正確に見分ける力を養うということです。もちろん意味が一番重要だとは思いますが、ただ意味を覚えるだけでなく、用法等にも気を配っていかなければならないと感じました。

It’s not necessary to go overboard with meaning when it comes to learning phrasal verbs. [ko-chi @ Calgary]

overboard - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から