常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

simultaneous emergence of many talents and achievements

昨夜、2018年の冬季平昌オリンピックが閉幕し、17日間の激闘を終えた日本選手団が帰国しました。テレビでは五輪の凱旋会見の様子が映し出され、会見の中で、スピードスケートの小平奈緒選手は「“百花繚乱”をテーマに掲げてこれまでやってきた」と発言していました。今回は、この四字熟語の意味や英語訳が気になったので紹介したいと思います。

百花繚乱の意義を知らなかったのですが、オリンピックや「百花」というワードに関連させて「花たち(各国の選手)が共に同じピッチで入り混じり、乱れること」という意味になるのではと予測しました。

『Goo辞書』で意味を調べたところ、百花繚乱とは「いろいろの花が咲き乱れること。転じて、秀でた人物が多く出て、優れた立派な業績が一時期にたくさん現れること。百花は種々の多くの花、いろいろな花の意。繚乱は花などがたくさん咲き乱れている様子」と記されていました。『English translation – bab.la Japanese-English dictionary』の英語訳では、「1. a gathering of many beautiful women、2. many flowers blooming in profusion、3. simultaneous emergence of many talents and achievements」とされています。また、profusion /prəˈfjuː.ʒən/
を『スーパー・アンカー英和辞典』(第五版、学研プラス)で引いたところ、「大量、豊富、a profusion of Aでおびただしい数や量のA」とあり、上記の英語訳の部分での訳は「種々の豊富な花が咲いている、開花する」とするのが適しています。「オリンピックという一期間の中で、優秀な選手(花)らが素晴らしい結果を成し遂げた」という意を込めて、3つ目の訳を選んだ次第です。

会見を見ていて、4年にたった1度のオリンピックに全てを懸けて戦った選手達の一言一言には非常に重みがありました。私自身も今回のオリンピックを応援していた側として込み上げるものがあり、それは様々な苦難を乗り越え一生懸命に戦う選手ら一人一人の顔から感じ取れました。テレビの画面越しに気持ちが伝わってくる、それほどの思いの強さが表れていたと思います。来月9日から始まるパラリンピックでの日本選手団の活躍も期待したいです。(broccoli)