常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

a pig in a poke

 辞書で調べものをしていた所、a pig in a pokeという表現をみつけたので紹介したいと思います。
 Oxford living dictionaryで“Something that is bought or accepted without first being seen or assessed.”と定義されているように「調べなしに買ったもの、実体のわからない怪しげな物」を指します。pokeは「つつく」以外に「袋」を表す名詞としても使われ、『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館書店)によると米中南部スコットランドで用いられるそうです。
 『ブルーワー英語故事成語大辞典』(大修館書店)で詳しく見てみると「昔のペテン師が子豚の代わりに猫をつかませようとする手口から」とありました。子猫だと思っていたら袋から猫が出てきて騙された事を被害者は知ることとなります。更に、フランス語のchat on poche「袋の中の鼠」という言い回しはそのままの状況を、英語はペテン師の手口をそれぞれ指すと記載されていました。pocheはpokeの親戚の単語ということが分かり、使われ方は多少違いますが言語のつながりを再確認しました。(flying bird)