常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

irreproachable

More than 160 schools in Catalonia have been occupied by activists trying to keep them open ahead of the region's banned independence referendum, Spain's central government says.
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"I don't believe there will be anyone who will use violence or who will want to provoke violence that will tarnish the irreproachable image of the Catalan independence movement as pacifist," Mr Puigdemont said. (Skip the rest)

http://www.bbc.com/news/world-europe-41452174

 今回取り上げるワードは、irreproachable /ìrɪpróʊtʃəbl / です。まず、意味を確認します。『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館)をみると、「(人・行為が) 非難の余地がない、落ち度がない ; 非の打ち所のない、申し分ない」とありました。また、同書にはこの語の同意表現として、blameless が挙げられており、『Oxford Thesaurus of English』(SECOND EDITION,Oxford University Press2000,2004)には impeccable (欠点のない) がありました。
次に、語源を確認します。『Oxford Dictionary of English 』(Second Edition Revised、Oxford University Press 2005) でみると、”mid 17th cent . : from French irreproachable, from in- ‘not’ + reproachable ( from reprocher ‘to reproach’) “ とあります。動詞形である reproach を『ジーニアス英和大辞典』(大修館)で確認すると、「(1) 非難する、とがめる、叱責する、(2) …の恥辱[不面目]となる」とありました。以上から、”ir = not (否定), reproach (非難する), -able (できない)” という形になります。
 今回は、スペインのカタルーニャ自治州の独立を問う国民投票を前にして、投票が確実に行われるように、その支持者達が実施場所とされる学校を占拠した、という記事でした。
 世界は常に流動的です。”Brexit” も含めて、あらゆるところで「独立」「分裂」といった言葉を聞きます。これには、プラス面、マイナス面それぞれありますが、なによりも過去に習って、暴力に頼らない実現が重要だと思いました。(OkaUchi)