常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

weretiger

 
 ASEAN設立50周年記念で開かれた、「サンシャワー:東南アジアの現代美術展1980年代から今まで」に1週間ほど前に行ってきました。その中で印象深かったのは、ホー・ツーニェンの《2匹または3匹のトラ》という作品です。
 トラは、東南アジアで神のような存在として崇められてきた存在ですが、英国は19世紀、植民地政策の一環としてマレートラの虐殺を敢行しました。この作品は、トラの怒りや人間との対立を映像化し、東南アジアと西洋の関係を空間として作り上げたものです。
 映像に出てきた”weretiger” /wíɚtάɪgɚ/ を取り上げます。手持ちの辞書には載っていなかったのですが、”werewolf”で「狼人間」と載っていたので、「人虎」だと予想しました。”were”はゲルマン語でwer=man 人間であることから由来しているようです。
 この美術展は体験型の作品もあり、他民族、多言語、多宗教の東南アジア地域のダイナミックで多様な文化を肌で感じることが出来るので是非足を運んでみてください。(MMF