常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

phase out 復習

 近い将来、世界の経済は”レス・キャッシュ“、”ライト・キャッシュ“になる、とハーバード大学ケネス・ロゴフ教授は語りました。

In the near future, the world’s advanced economies could become “less-cash” or “light-cash” societies. That’s the prediction of Harvard Prof. Kenneth Rogoff. In his recent book, “The Curse of Cash,” whose Japanese edition was published in April this year, the former International Monetary Fund chief economist suggests that phasing out high-value banknotes could slowly promote a healthier economy by severely limiting underground economic transactions.

http://the-japan-news.com/news/article/0003887292

 “phase out”を取り上げます。”phase”で段階という意味があるのでそのあとにoutがついて段階的に、徐々に価値のある紙幣が無くなっていくというような意味になると予想しました。『ジーニアス英和辞典』によると、「…を段階的に停止[廃止、除去]する」と載っていました。
 ケネス・ロゴフ教授の最新作は「The Course of Cash」、日本では「現金の呪い – 紙幣をいつ廃止するか」というタイトルで発売されています。ロゴフ教授は著作のなかで高額紙幣を廃止した「キャッシュレス社会」が経済の問題を解決する、と主張しています。実践に踏み切ったインドのほか、オーストラリア、ユーロ圏などが中心となって廃止運動に取り組み始めています。私自身、ニュージーランドへ行くことをきっかけにカードの登録をしたのですが、現地で現金を使うひとは珍しくバスのtop up以外はカードが使えるところがほとんどだったと思います。(Kiwi girl)