常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

cookie

卒業研究の一部です。

cookie”  (『トランスペアレント シーズン3』第5話 2016年,アメリカ)

<解説>
 クッキーやビスケットなどの甘いお菓子を指す単語であるが,全く違った意味合いで用いられる場合もある。ドラマの中では以下のような場面で使用されている。
 長女Sarahが主体となって開催したユダヤ教安息日イベントの会場の外に大きな穴があり,ラビのRaquelが二人の子供たちと一緒に注意を促す立て看板を作っていた。すると一人の子供がヒンドゥー語で書き始めた。Raquelはヒンドゥー語が読めない人のためにも英語でも書きなさいといい,子供は英語でも書き始めた。以下のように言った。
“You are such a smart cookie.”
 『リーダーズ英和辞典』(第三版,研究社)で調べたところ,俗語で「人,男;抜け目のないやつ」,「かわいこちゃん」などと記載されている。また成句として “a smart [tough] cookie”で「利口[タフ]なやつ」が書かれている。
また,Oxford Dictionary of English(Second Edition Reserved, Oxford University Press)に,いくつかの例が載っている。以下はそのひとつである。
(例) “Of course, I had always known she was a tough cookie.”
「もちろんあいつがタフなヤツだったってことは知ってたさ。」
またインターネットサイトEnglish, baby!の中で紹介されている例文は次のようなものである。
(例) “That girl is a smart cookie. She organized the dance tonight all by herself.”
「あの女の子はきれ者だね。今夜のダンスパーティーの全部を彼女が準備したんだから。」
 このようにcookieは人に対して用いることがでる。またsmartあるいはtoughを付けて、利口な人などを表現することもできる。したがってRaquelのセリフは,「なんてお利口さんなの。」というような意味となる。(Gomez)

(参考サイト)
http://www.englishbaby.com/vocab/word/1803/smart-cookie