常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

wrap it up 復習

 第89回アカデミー賞の授賞式が行われ,政治色の強い式となりました。司会者をはじめ,受賞者からトランプ政権の誕生で国が分断される状況を危惧する発言が相次ぎました。

Oscars host Jimmy Kimmel slams Matt Damon's 'We Bought a Zoo'

"You got to be kidding me! Come on, what is with the music? Am I being played off? Seriously?" Damon said. "I'm just presenting!"
"Wrap it up!" Kimmel said from the orchestra. "We want to go home!"

一部抜粋

http://abcnews.go.com/Entertainment/matt-damon-oscar-host-jimmy-kimmel-talentless/story?id=45757815

 “wrap it up”を注目します。“wrap”のみですと,「包む」や「くるむ」などの意味で知られています。“up”が加わると,どう変化するのでしょうか。『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を引いてみると,「〈会などが〉終わる,終了する」や「を要約する」,「〈試合に〉勝つ」などがありました。

 ここの“wrap it up”は,通例命令形で「黙れ,しずかにしろ」と載っていました。“it”は,省略されることがあるようです。さらに,Collins Dictionaryを引くと,“to settle the final details of”と定義されています。「黙れ」というと“shut up”が思い浮かべましたが,もう終わりにしようというニュアンスが含まれている違いがあるようです。(Nao)