常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

gaucho


本日、私は流行りの“ガウチョパンツ”を履いていました。そこで、“ガウチョ”の意味と由来が気になったので調べてみました。

gauchoを『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館書店)で引いてみると「ガウチョ(南米パンパスに住むカウボーイ)」で、スペイン語であることがわかりました。

ネットで画像を見ると、裾が広いパンツを履いていて、今流行している形と似ています。

パンパ(ス)とはブラジル南部の草原地帯のことで、17世紀から19世紀にかけてスペイン人がそこに移住したことが始まりだそうです。他にもアンデス山脈東部にも住み、スペインと他民族の混血民族で牛の放牧に従事していたそうです。

「孤児」や「放浪者」を意味する南アメリカ先住民族の言語であるグアラニー語、「友達」を表すアルゼンチンの先住民族のマプーチェ族の言葉、「牛殺し」を意味する南ブラジルの方言のガウデリオなど、ガウチョの語源は様々な説があるようです。

Oxford dictionaries.com.では“Latin American Spanish, probably from Araucanian kauču 'friend'.”と語源について書いてあります。


現在、ガウチョは民族としては消滅してしまっているようですが、「ガウチョ」という言葉は「他人のために自己犠牲を惜しまない人」を意味するそうです。

他にもファッション用語だと思い込んでいる言葉、もしくは文化的背景を知らずに使っている言葉がたくさんあるような気がするので、調べてみたいと思いました。(flyingbird)