常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

oxymoron #2

本日は英米の演劇に関する授業中に, 気になった表現を取り上げます。

取り上げる表現は「撞着,矛盾語法」です。

講義のなかでは, 英語で “oxymoron” と表現していました。接頭辞 “oxy-” といえば「酸素 (oxygen) 」のイメージであったため, なぜこのように表現するのかを調べました。

まずMerriam-Webster.comに “oxymoron” は, “a combination of words that have opposite or very different meanings” と定義されていました。

『新英和大辞典』(第五版, 研究社)によると, “oxymoron” の接頭辞 “oxy-” は「酸素 (oxygen) 」や「水酸基 (hydroxy-) 」だけでなく, 「1. 鋭い (sharp, acute) 」という意があり, ここから “oxymoron” 「撞着語法」, また “oxycephalic” 「[病理]塔状頭(蓋)」と派生したようです。

接頭辞 “oxy-” は上記のほかに, 「2. 急速な (quick) 」という意味もあることから, 医療現場で使用される「分娩促進剤」 “oxytocic” も, この意に関係していることがわかりました。(Cayu)

以前取り上げられた “oxymoron” の記事です。

oxymoron - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

http://members3.jcom.home.ne.jp/balloon_rhetoric/example/oxymoron.html