常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ninja lanternshark

サメの新種が発見された記事からです。今朝のNHKラジオ深夜便」にも登場していたさかなクンなら,思わず「ギョギョ!」と驚いていることでしょう。

New species, the ninja lanternshark, discovered

It's not often that someone discovers a new species, especially when it's been under their nose for years.
A shark collected during a research expedition in 2010 turns out to be a ninja lanternshark, a brand new species of shark, so named because it is all black, which is how a ninja is typically dressed.

The scientific name is Etmopterus benchleyi, a reference to "Jaws" author Peter Benchley.

http://edition.cnn.com/2015/12/24/us/shark-discovery-feat/

辞書に載っていないnew wordを取り上げます。見出しのninja lantern sharkという語です。

これは新種のサメで,「ニンジャカラスザメ」と名付けられたようです。学名は,「ジョーズ」の作者であるピーター・ベンチリーに因んでEtmopterus benchleyiと命名されたそうです。「全身真っ黒な姿が忍者を思わせる」(CNN日本語版,2015年12月25日付)というところから,この名前がついたということです。

LDOCE5によると,ninjaは“in the past, Japanese fighter with special skills”とあり,彼らの装束まで細かく定義はされておりませんでした。

彼らの感覚では,ninja=「黒(又は紺系統の色の)装束を着ている」というイメージなのかもしれません。画像検索でninjaと入れると,検索結果として黒装束の忍者が多数出て参ります。それの影響も大きいかもしれません。調べたところによりますと,忍者の当時の装束は本当は黒ではなく,紺色かもしくは下記が熟したような色であったとされるということでした。暗闇にマッチするような色ではなかったからと言うのが理由だそうです。ということは,私達の頭にこびりついて離れない忍者の黒装束は,想像上でしかないということになります。それゆえ,装束までの定義が英英辞典にて成されていないということが分かりました。

http://www.cnn.co.jp/fringe/35075513.html