常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

高校生セミナー 感想

本日、専修大学にて高校生セミナーが行われ、今年もUG先生の授業に参加させていただきました。
今回の授業テーマは“Dictogloss”でした。“Dictogloss”は聞き取れた英語を書きおこすという点では“Dictation”と同じなのですが、その後の作業に大きな違いがあります。“Dictation”は一人で行い 一人で理解して終わりですが、“Dictogloss”は聞き取れた内容を互いに話し合って、みんなで一緒に答えを導いていく協働学習です。人と話しあうことを挟むだけで理解度もぐんと上がりますし、記憶にも残りやすいです。授業では、参加してくれた高校生たちに紛れて私たちゼミ生も一緒に“Dictogloss”をしました。
今回“Dictogloss”の題材となったのは「世界の英語」です。中国語話者やドイツ話者などの、英語以外を母語とする方々が話す英語を聞きました。私たちは普段英語を学ぶ際、基本的にはネイティブスピーカーの話す英語をお手本に聞いているかと思います。それもあってか、ノンネイティブの方が話す英語は簡単には聞き取れませんでした。ただそんな中で、日本語話者の話す英語だけは聞き取れました。しかし聞き取れるということは、逆に言えば自分は日本人の耳のままで、英語を聞く耳にはなりきれていないということを証明してしまっているわけですので、喜ばしいことではありません。
ノンネイティブの方が話す英語に各母語特有の癖があるように、私たち日本人が話す英語も、自分はきちんと話しているつもりでも日本語特有のなまりがでてしまっていることでしょう。そして私たちがノンネイティブの方の英語を聞き取れないように、 (ネイティブも含む) 彼らに私たちの英語は聞き取ってもらえないのだろうと、本日の授業で改めて気づかされました。授業に参加できてよかったと思いました。

最後になりましたが、授業をしてくださったUG先生、このような機会を設けてくださった関係者の方々には感謝申し上げます。(Ebina)