常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

卒業生の会 感想

先週の土曜日に「第8回明治学院大学英文学科卒業生英語教員の会」に参加させていただきました。2人の大学院生とUG先生が講演をしてくださったのですが、どれも身近で大変興味深い内容でした。

最初の研究発表で学んだことは、日本人がネイティブスピーカーとコミュニケーションをとるとき、知らぬ間にinappropriateになり得る態度をとってしまうことがあるということです。Sさんはthanking responseについて研究されていました。Sさんが行われた実験の結果、ネイティブスピーカーは"Thank you"と言われた後必ず何かしらの返答をするのに対し、日本人は”Thank you”をそのまま言い返したり、うなずくだけという反応だったそうです。私自身、"Thank you"と言われて何と答えればいいか困ってしまった経験が何度もあります。そのとき頭に浮かんでくるのはせいぜい"You're welcome"くらいでした。

しかし、Sさんの実験結果によると、実際に"You're welcome"と返事をしたネイティブは一人もいませんでした。教科書では、thanking responseが省略されていることが多く、たまに出てくる”You’re welcomeという表現さえ、実際にはほとんど使われていないという事実に驚きました。ネイティブスピーカーとはバーバルなコミュニケーションが基本なので、それに合う適切な表現を学んでいくべきだと感じました。

Hさん、UG先生は発音について講演をしてくださいました。日本語なまりの英語はネイティブスピーカーにとってかなり聞き取りにくい英語の一つだそうですが、発音をなおすには英語の音から学ぶ必要があるということを改めて感じました。私も英語の音やリズムを身につけて少しでも自然な英語に近づけるよう努力していこうと思いました。

今回発表してくださったお二方や明治学院の先生方、そしていつもこのような機会をくださるUG先生、本当にありがとうございました。(bookmark)