常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

bedroom tax

 スコットランド独立の是非をめぐる討論会がTV中継されました。9月22日に,イギリスからスコットランドが独立するかを問う国民投票が行われます。今回の討論会では,独立賛成派と反対派が討論を繰り広げました。賛成派と反対派の主張を要約すると以下のようになります。
・独立賛成派
スコットランドGDPは,他国に引けを取るものではない。むしろ豊かな国である。
スコットランド人はイギリス人よりも1人あたりの税金を多く負担してきた。2011年から2012年では,1人あたりの負担額がイギリス人よりも€1,500大きかった。
・独立反対派
スコットランド労働人口はイギリスに比べ少なくなりつつある。イギリスから独立してしまうと,高齢化に拍車がかかってしまう。
スコットランドでは22年間に渡り,スコットランド人から徴収した税金を上回る額を支出してきた。2000年から2001年のデータでは,支出額が税収入を€2.1bnも上回った。

 記事の中で気になった単語は"bedroom tax"です。BBCニュースの古い記事を調べてみると,2014年2月の記事に詳細が書かれておりました(Housing benefit changes 'unworkable' - BBC News)。記事によると"bedroom tax"とは,不要な寝室の数に応じて税金を掛けるというものです。部家が余っている家庭に掛ける税金であり,これにより,本当に住居を必要としている人が部屋を借りやすくすることを政府は狙いとして掲げております。しかし,実際には,納税義務者のうち3分の2はこの税金を支払うために家賃が払えなくなってしまったそうです。大問題ですね。
 このような税金に対する不満もスコットランド独立を後押しする要因であると思いました。(Ume)

Scottish independence: Salmond and Darling clash in TV debate

"For more than half of my life, Scotland has been governed by parties the we didn't elect at Westminster - and these parties have given us everything from the poll tax to the bedroom tax, and they are the same people who, through 'Project Fear' are telling us that this country can't run our own affairs," said Mr Salmond.

"My case this evening is simple - no one, absolutely no one will do a better job of running Scotland than the people who live and work in Scotland.

"On 18 September, we have the opportunity of a lifetime - we should seize it with both hands."

http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-28649354