日本英語教育史学会月例会感想
先日(11月17日)、日本英語教育史学会月例会(拓殖大学)に参加させていただきました。そこで感じたことを述べます。
冒頭で、「日本美術を世界に広める、茶の本を英語で出版するなどの岡倉天心の功績は、全て彼の抜きんでた英語力による」というお話がありました。これを受け、「英語力は人の可能性を広げる」ことを改めて感じました。また、天心が生きていた100年以上前の時代から英語力の必要性が認識されていたにも関わらず、現代の日本の英語教育が問題視されているので、課題解決に努めなければならないと思います。
「天心が英語力を高められたのは、環境に恵まれたから」と天心の父は言っていたそうですが、与えられた環境(機会)を活かすことも彼の能力であったと思います。私は天心よりもはるかに恵まれた環境にいながら、それを最大限に活かせていないと反省しています。
また、UG先生が授業内で「而今」のお話(今をどれだけ活かせるかが将来を左右する)をしてくださったことを思い出しました。
「天心は漢文と英語を同時に学ぶなかで、日本と西洋を結ぶことに興味を持ち、英語力を高めたのでは」というUG先生のご意見に関して、思うことがいくつかありました。
まず、「母語をしっかり学び、母国について理解を深めることの重要性」についてです。世界で活躍するためには、英語力だけでは足りないのです。
それから、「英語を英語で教える」という今の英語教育の流れに関してよく考えなければならないと思いました。英語を英語で教えることのメリットはたくさんありますが、日本のことへ目を向ける余裕がなくなってしまうことは、避けなければならないと思います。
歴史から学ぶことは多くあることを、今回の史学会で再認識いたしました。近日中に横浜開港資料館へ行き、ヘボンについての理解を深めたいと思っております。(krami)
http://d.hatena.ne.jp/A30/20131117/1384680059
http://d.hatena.ne.jp/A30/20131117/1384686037
http://d.hatena.ne.jp/A30/20131117/1384694526
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