常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

研究会のお知らせ

お知らせの転載を、このところの忙しさのあまり、結構な数、パスしていました。反省!
以下は再掲です。

「通訳教育・指導法プロジェクト 研究会」の会合を以下の要領で開催します。この会合は昨年同様、無料で非会員にも公開します。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2013年4月6日(土曜日)13:30〜17:00
会場:青山学院大学(青山キャンパス) 総研ビル9階16会議室
http://www.aoyama.ac.jp/other/access/aoyama.html

(1)発表者:新崎隆子氏・石黒弓美子氏(会議・放送通訳者、東京外国語大学
   題目「通訳事例分析:第二言語習得理論の視点から」

日英通訳指導法の開発を目指した研究の一環として、昨年は日本語の解釈に関する事例分析を発表したが、今回は通訳者の英語運用能力に焦点を当てる。プロ養成校の上級と初級の受講生による逐次通訳を、聞きやすさと英文生成能力の両面から比較し、第二言語習得理論のcommunicative competence とcommunicative performanceの概念を借りて、通訳に必要な英語運用能力を育てる指導法について提案する。通訳訓練や教育に携わっている方々との意見交換や活発な議論を期待している。

(2)発表者:柴原智幸氏(放送通訳者、神田外語大学
   題目「大学学部レベルにおける通訳・翻訳教育の限界 〜神田外語大学通訳・
翻訳課程の発足から実質的終焉までの顛末〜」

2009年4月、神田外語大学に通訳・翻訳課程が発足した。この課程は高い語学レベルと学習意欲を持つ学生を選抜し、教育を施すことを目的としていた。大学側がこの課程をどのように考えていたのか、そして担当教員がどのような考えで課程を運営していたのかを、実例と共に紹介し、 両者の考えの乖離がどのようにして大学側の一方的な「課程改革」通告につながったのかについても述べる。英語教育の「ニーズ」としての「通訳・翻訳」は、もはやライフサイクルの終わりに来ているのではというのが、発表者の懸念である。通訳・翻訳を扱う学術団体として、通訳・翻訳教育に対する何らかの提言につながる議論が出来ることを期待している。

問い合わせ先:中村幸子 (nakamusdpc.agu.ac.jp)
       新崎隆子 (rynatsukiza.cyberhome.ne.jp)