常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Got forbid it was a cap gun.

私が31日から行くことになっているアメリカのPennsylvania州でのニュースを見つけました。
5歳の女の子がハローキティのシャボン玉をつくるおもちゃのモデルガンを使って脅したと、停学になってしまったようです。

Girl’s bubble gun center of ‘terrorist threat’ at Pennsylvania’s Mount Carmel Area Elementary School
Little 5-year-old kindergartener suspended 10 days by school administrators over alleged threat to blast playmate with Hello Kitty gun that shoots colorful floating bubbles. Mom says daughter was told she could go to jail over threat.

http://www.nydailynews.com/news/national/pennsylvania-5-year-old-suspended-bubble-gun-terrorist-threat-article-1.1243635

今回はこの記事について書かれたコメントの中から気になった一文を取り上げたいと思います。

Now that they've examined her head, when are the ones who called her a terrorist going to have their heads examined? Got forbid it was a cap gun.

まず最初に、cap gun とはモデルガンのことを意味します。(Weblio) http://ejje.weblio.jp/content/cap+gun
次にforbid の意味を確認してみましたが、「…を禁ずる」「…を不可能にする」という意味で、ここでは意味が通じません。(『ジーニアス英和辞典 第4版』大修館書店)そこでforbid のイディオムを調べてみると、God forbid というイディオムが存在しました。これは「(…なんて)とんでもない(そんなことあるものか)、断じて(…でない)」という意味を表します。(『ジーニアス英和辞典 第4版』大修館書店)
話の流れからもこの文は、このイディオムを使って「モデルガンだったなんてとんでもない」を意味している、と考えるとすっきりします。
ではなぜGodではなくGotを使っているのか、と考えたところ、Godは「神」を意味し、直接的な表現なのであまり使いたがらない人がいるという話を思い出しました。つまり、God forbid というイディオムを直接的な表現を避けるためにGot forbid と言い換えているのですね。

短い文でしたが私にとっては勉強要素のつまった一文でした。(Jakie)