常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

respect再考

Sugiuchiくんの記事で取り上げていたrespect。自分も「リスペクト」をDaigo的用法で使う割にはあまり意味合いがとれてませんでしたが、UG先生のコメントを読んだら、respectの意味合いが少し掴めました。

本来はコメントにて書く予定でしたが、長くなってしまったので、自分の考えたことをまとめて書いてみたいと思います。

UG先生のコメントは以下の通りです。

>respectは使い方がむずかしい単語です。とくにHip Hop系の人々が使い始めて、カタカナに入ってきてから混沌とした状態になっています。
(中略)
>それでもまあこれは揺らがないという点は:

> 目上、自分より上の地位にある人には使われることが少ない(したがってDaigo?の「おじいちゃんをリスペクト」はあくまで日本語的表現)。
>それでも使いたいときにはlook up toに逃げる。

とくに強調した部分で、honourとの違いが明確にわかりました。

LDOCEだと以下のようにありました。

respect: when you regard something or someone as important and are careful not to harm them, treat them rudely etc.
honour: the respect that you, your family, your country etc recieve from other people, which makes you feel proud

差異を明確にするためにOALDも見てみます。

respect: politeness or consideration arising from admiration or regard
honour: great respect; high public regard

さらに、このrespectがわかると、例えば以下の曲の歌詞の意味がなるほどよくわかります。今まで次の曲のrespectの意味は「尊敬」と思っていましたが、UG先生の解説を踏まえた「敬意」や「好意」という意味で取った方がずっとわかりやすくなります。歌詞は、そのままBluesからの流れですが、参考になると思います。ちなみにそのHip Hop系の人が好んでサンプリングする音源のひとつです。

Otis Redding/ Respect (1965)

http://www.oldielyrics.com/lyrics/otis_redding/respect.html

この場合、女性の方がOtis Reddingよりも立場が上だともとれそうですが・・・、社会的な地位の話ではないので、UG先生の解説の範囲内に収めることが可能でしょう。

そういえば、最後のGatta、Got toのところは忌野清志郎がご自身の楽曲やライブ中に真似をしていました(よく言っていた「愛し合ってるか〜い?」もOtis Reddingが元ネタですし、Respectもライブでカバーされています)。

ちなみにrespectではありませんが、以前にrespectableを採り上げたことがあるので、こちらも参照ください。(Othello)