常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

giant collective hangover回答(pear)

ご指名質問に回答いたします。

(CNN) -- New Zealand woke up to a giant collective hangover Monday as the rugby-mad nation savored its triumph in the World Cup final in Auckland.
http://d.hatena.ne.jp/A30/20111026/1319585078

質問内容は赤字箇所の意味合いについてでした。

まず,単語の確認です。
・collective「1集合的な,2集団的な:The invention was a collective effort.(その発明は集団の努力によるものであった),3共同の:collective ownership(共同所有権)」
・hangover「二日酔い,残存物,遺物」
・savor「〖ラテン語「味」の意から〗他〔+目〕〈…を〉(ゆっくり)味わう,賞味する:We savored (the pleasures of) mountain life to the full.(山の生活(の楽しみ)を十二分に味わった。)」
・triumph「勝利」(以上全て『新英和中辞典』第5版,研究社)

つぎに,赤字の意味合いを考えます。
ラグビーワールドカップニュージーランドが悲願の優勝を果たしたことで,決勝の行われた23日夜から翌朝にかけ人口45万人のオークランドの中心部に約12万人が繰り出したといいます。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/10/25/kiji/K20111025001887140.html
このことを考えに入れますと「(前日の)ワールドカップ優勝の喜びを味わいラグビー熱にあふれたニュージーランド(国内)は月曜日二日酔いで目覚めた」,つまり「23日夜から優勝のお祝いムードが広がっていた」という意味合いがあると考えられるでしょう。また,合わせてgiantやcollectiveからお祝いムードが一部の人のみならず多くの国民の間に見られたという解釈ができると思います。私としてはsavorのワードチョイスに「優勝の喜び」が現れていて言葉に深みがあり面白いと思いました。(ゼミ生 pear