常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問(Othello):Loads of independent bookshop/ Portobello

UG先生からの2つのご質問に答えます。
問われている英文は2つ。Loads of independent bookshop are having a bad time.と,It's another piece of what makes Notting Hill and Portobello interesting and I will be very sad to see it go.です。最初に,loads ofに注目致します。つづいて,independent bookshopについて解説をし,次にPortobelloについて説明を致します。
それでは,1番目の英文では,なぜloads ofという表現が使われているのでしょうか。それは,loadにいくつかの意味を孕ませているからです。辞書でloadの意味を調べてみると,「たくさんの」という意味があり,さらに「(精神上の)重荷,苦労,心配」という意味もありました(『新英和大辞典』第4版,研究社)。つまり,多くのindependent bookshopは精神的にも売り上げ的にも苦しい状況にいることがわかります。
つづいて,independent bookshopとは何でしょうか。これは,英語版Wikipedeiaにて,わかりやすく載っていました。その説明によると, “An independent bookstore is a retail bookstore which is independently owned.(インディペンデンデント書店とは,小売りの書店のことで,独自に所有されたもの)”とあります。映画と照らし合わせると,映画に登場する書店は,旅行書が専門ですから,オーナーが独自に書店に何を置くか決めることのできる,書店だということがわかります。
そして,文中に登場するPortobelloについてです。Oxford Guide to British and American Cultureで調べてみると,以下のように説明されていました。
Portobello Road「ウェスト・ロンドンのノッティング・ヒル地区のストリートのこと。食品や衣服,セカンドハンズの露店が並ぶことで有名である。毎週土曜日には,露店のセカンドハンズのエリアは,たくさんの旅行客を魅了する。20世紀後半,ポートベロはとても人気が出て,ストートでは,露店に沿ってたくさんのカフェ,レストランやアンティークの店がオープンした。」(拙訳筆者)
ちなみに,映画『ノッティング・ヒルの恋人』に登場する書店は,ポートベロにあります。私も『ノッティング・ヒルの恋人』の本屋を見に,ポートベロに行ったこともありますが,非常に楽しく,まったく飽きません。また,ノッティング・ヒル地区は高級住宅街が並んでいて,マドンナ(!)やオアシスのメンバーも住んでいるそうです。有名人もよくポートベロの露店に来るようです。露店ももちろんですが,60年代からロンドンの音楽シーンを見守る老舗のレコード屋やとてもおいしいカフェなどポートベロには,たくさん見どころがありますので,もしイングランドに行ったら立ち寄ってはいかがでしょうか。(Othello)