常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Don’t step on the floor?

先日,日本にお越しくださったClark先生に専修大学周辺の観光地を案内させていただきました。観光地には英語版の説明もしっかりあったので,Clark先生はとても助かると仰っていました。
ある観光地で昔の民家を回っていた時,ある民家の前でClark先生が私に質問しました。
(Pointing at “Don’t step on the floor.")
This English makes sense, but sounds odd. Because we don’t say that.
Don’t step on the floorは「床の上に上がらないでください」という注意書きの英訳なのですが,何がおかしいのでしょうか。注意書きの英語は文法的には間違っていません。しかしアメリカではこのような英語は使わないのです。なぜかと言うと,「床の上に上がらなければ,中には入っていい。」という考えることができるからです。なので,アメリカではDo Not Enter.と書かれているのが普通だと仰っていました。
物事を一つの視点からではなく,様々な視点から捉えることはとても大事なことです。しかし,「言うは易し,行うは難し」なのですね,それを実行するとなるとなかなか難しいものです。今回はそのことを「英語」という切り口から,学ばせていただきました。(Sugiuchi)