常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

伊豆便り

久しぶりの小山本です。教育現場で働き始めて約3週間が経ち,最初の連休を迎えました(と言っても部活と授業準備で休みはありませんが)。ここまでに感じたことを徒然に報告したいと思います。

教育現場で改めて実感したのは,教員には揺るぎない実力が求められるということです。というのも,生徒たちは教員の実力を見て,その人物が信頼にたる教師かどうか判断しているというからです。
4月に赴任してから男子バスケットボール部の顧問になりました。選手たちと顔を会わせる前に聞いた話では,男子バスケ部は問題児の集まりで,生活態度も悪く,練習もろくにしないチームだとのことでした。事実,昨年は一度部停になっていますし,この3週間,生徒指導で名前が挙がるのはほとんどバスケ部のメンバーです。しかし,実際にふたを開けてみると意外と選手らは話を聞いてくれます。練習も真面目にしますし,いろいろ自己開示もしてくれます。
不思議に思い,選手や他の先生方に話を聞いてみると,前の顧問もその前の顧問もバスケットは素人だったらしく,その時の選手は手がつけられなかったそうなのです。自分は一応選抜などに選出されたり,高校時代の恩師が国体総監督だったこともあって,それなりにはバスケットを知っています。そんな自分を生徒らは少なからず頼れる人だと判断してくれたのか,これまでとは違った反応をしてくれています。つまり,生徒らは教員の実力を,主観的にではありますが,それぞれの目で測っているのです。

これは英語の授業も同じだと思います。「この先生はあてにならない」「授業がつまらない」と判断すれば,生徒は話すら聞いてくれないのではないでしょうか。つまり,教科に関係なく,教員には揺るぎない実力が求められます。自分は英語教師として生徒にどう評価されているか,正直わかりません。自己評価では,授業がうまくいっていると思う時が1割,あとの9割は反省することがばかりです。英語教師としては経験不足を含めて実力は低く,とても一人前と呼べる段階には遠く及びません。だからこそ,生徒の信頼を勝ち取るに十分な英語教師としての実力をつけるため,日々勉強と試行錯誤の毎日を過ごしています。(小山本)