常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

two bits

昨日からJリーグが再開しました。震災被害を受けた鹿島アントラーズは国立競技場で中村俊輔率いる横浜Fマリノスとの対戦でしたが,0対3の惨敗に終わりました。以下は中村選手のインタビューです。
“I personally didn’t do much today. All I did was defend. But I tried to help out by talking to the team before the match and at half time, offering my two bits.”(DY 04/24/11より)
今回取り上げるのはtwo bitsです。bitは「12セント半」でtwo bitsで「25セント」になりますが,試合前やハーフタイムにお金をあげるのはおかしいですよね。辞書を引くと,two bitsで「つまらないこと」や「言い分」と訳が載っていました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。これを考慮するとoffering my two bitsは「他愛のないことを言ったりしていました」などと訳せるのではないでしょうか。ちなみに25セントは日本円に換算すると約24円ほどです。
数年前のあるサッカー番組で,元日本代表の有名選手がこんな事を言っていました。
「後半の始まる前の円陣で話していることなんて,くだらないことが多いですね。今日のご飯何にしようかな〜とか。もちろん真面目な話もしますけどね。だけどこうやってどうでもいい話をすると,リラックス出来たりするんですよ」
中村選手のもうベテランの域に達しています。プレーだけでなく,冗談などを言って場を和ませることもしなくてはいけない領域に入ってきたのですね。(persimmon柿生)