常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

no rest for busy cricketers

今日も田邉先生に英語表現を教えていただきました。今日(04/07/11)付けのInternational Herald Tribuneクリケットに関する記事の見出しに注目してください。
In India, no rest for busy cricketers
There seems no limit to the prizes a grateful nation is showering on Manhendra Singh Dhoni for leading India to victory in cricket’s World Cup.
さて,この太文字箇所はある表現のもじりです。何の表現のもじりで,どういう意味になるでしょうか。restで辞書を引いてみると,There is no rest for the wicked[weary]という表現を発見しました(『オーレックス英和辞典』第4版,大修館書店)。これは「悪人に平安なし,疲れていてもやることがたくさんある」という意味の表現です。やることが多すぎるときにおどけて言うことが多いようです。
記事の内容は,6週間に及ぶ苛酷な世界大会が終わってすぐにインドの国内リーグが始まるので選手は休む暇がない,というものです。
表現の意味と記事の内容を考慮して太文字箇所を訳すと「インドでは,クリケット選手に暇なし」となるのではないでしょうか。
日本ではあまりメジャーではないクリケットですが,優勝国のインド,準優勝国のスリランカ,そしてアイルランドニュージーランドなどいろいろな国で盛んにプレーされています。インドとパキスタンクリケット外交もあったことなので,これを機会にクリケットに少し興味をもってみるのもいいかもしれませんね。(persimmon柿生)