常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

still+比較級

今日のDY(03/10/11)にあったScience explores the origins of kissingという記事から英語表現を拾います。
Scientists can't decide whether kissing is instinctual (newborns pucker for their first taste of mother's milk), cultural (learned, that is, for joy or survival) or deeper still (ingrained in our very DNA) — or all of the above.
今回採り上げるのは太字部分のstillです。副詞のstillというと,He's still a child.(まだ子供だ)のように「今[その時]までのところまだ」という意味が想起されます(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。
しかし,本文のstillに上記の意味は当てはまりません。では,今回のstillはどのような意味で用いられているのでしょうか。
さらに辞書を調べてみると,副詞のstillには「⦅比較級を強めて⦆もっと, いっそう, さらに」という意味がありました(同上)。同辞書には,a still better idea(さらによい考え)やThe street was hot at three and hotter still at four.(街路は3時には暑かったが4時にはさらに暑くなった)が例文として挙げられています。
よって,本文のstillもdeeper(より深い)を強調して「よりいっそう深い意味を持っている」のように解釈できます。(院生 小山本)