常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

かながわティーチャーズカレッジ第9回(camel編)

先日(12/18/10)今年最後の「かながわティーチャーズカレッジ」に参加してまいりました。第9回目のかながわ教育学講座は「授業づくり」についてです。通常であれば大講堂で講義があるのですが,今回は教科ごとに小さいクラスに分かれて,総合教育センターの指導主事の方から授業紹介をしていただきました。その時受けた授業の模様を簡単にまとめたいと思います。扱った教科書は三省堂の中学校検定教科書であるNEW CROWN ENGLISH SERIES New Edition 2で,単元はLesson 5 Speech-‘My Dream’です。様々な活動を紹介していただきましたが,今回は口頭導入(Oral Introduction)に絞らせていただきます。
テーマが「夢」でしたので,先生はまず歌を使って生徒の興味・関心を引き出していました。歌は生徒が身近に感じることができるディズニーの名作シンデレラ(Cinderella)の中で流れる“A Dream is a Wish Your Heart Makes”という曲です。4人1グループの机の上にはその歌の歌詞が置いてあり,聞きながら,各グループキーワードを拾いながら歌詞に込められたメッセージを話し合っていきます。先生は最後に各グループでどのような話し合いが行われたのかを生徒に発表させていきます。
面白かったのは単元の導入にも関わらず授業の進め方が「生徒主導」だったことです。活動の内容を手短にわかりやすい英語で説明した後,教師は机間指導をして見守る,もしくは議論が止まっているグループを助けるなどといったことに徹していました。教師はクラスを統制するcontrollerというより,むしろ活発な議論を促すfacilitatorやmoderatorのような存在でした。また個人活動,グループ活動,クラスの全体活動がバランスよく配分されていたので,終始飽きること無く授業を受けることができました。
僅か10分前後という短い間でしたが,歌を使って生徒の関心のある話題(ディズニー)から学習のテーマ(My Dream)へと結びつけていくのが自然で,違和感を全く覚えさせませんでした。これからたくさん人生経験を積んで授業に使える引き出しを増やしていきたいと思いました。(ゼミ生 camel)