常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

秋の散策(斧編)

11月15日のゼミでは秋を探して生田緑地散策をしました。緑地の奥に進むと,目の前に広がる竹林を見つけ,私はそこからタケノコや,笹の葉に巻かれた粽(台湾でよく食べていたので)を連想しました。残念ながらそれらは秋とは関係ないものでしたが,お腹がすいてきたので「食欲の秋」という言葉が思いつきました。それに因んで「スポーツの秋」,「読書の秋」をそれぞれ英語ではどう表現するのか調べていたら,おもしろい発見をしたのでここでshareしたいと思います。
まず,これら「○○の秋」という言葉の由来について調べてみると,日本の暑くてジメジメした夏が終わり,過ごしやすい秋が来ると,食欲が出たり,スポーツがしやすくなったり,読書に身が入るからということでした。しかし,欧米人にとっては秋が特別これらの活動に適しているといった発想はないようです。従いまして,これら「○○の秋」は英語に直訳することはできません。
訳として私が思いたのは,autumn, the best season for reading/ sports.(読書の秋,スポーツの秋)で,インターネット上に同じ訳がありました。
Cf. http://oshiete.goo.ne.jp/qa/242064.html
ここからが本題なのですが,欧米には「読書の秋」という考え方はない一方で,「読書は夏」という考えがあるようです。というのは,欧米人にとっての読書とは“バカンス”でリゾート地に赴き,白い砂浜の上のパラソルの下でデッキチェアに寝そべり,波の音をBGMに分厚いペーパーバックを読み耽っている人を想像してもらえばわかり易いかと思います。以前,ゼミ合宿で田邉先生から,欧米人のペーパーバックの読み方を教えていただきました。片手で本を持ち,ビーチで寝そべりながら読書をすると教えていただきましたが,まさにこのことだと思います。
Cf. http://hmwfromjade.seesaa.net/article/125968072.html
更に,「スポーツの秋」ついて調べていると,Boys of summerという表現を見つけました。これは,部活等で1つの運動を1年中続ける日本とは違い,アメリカでは季節ごとに違ったスポーツをする習慣があり,夏には多くの男の子が野球をすることから,いつしか夏に野球をする男の子たちのことをこう呼ぶようになったそうです。(手元にある辞書では確認できませんでした。引き続き探します)
Cf. http://questionbox.jp.msn.com/qa242064.html
今回は,正しい英語を使うためには欧米の文化に関する教養を深めることも不可欠だということを改めて感じました。是非今後の学習に活かしていきたいです。