常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

annus horribilis

少し前のJT(11/18/10付け)から英語の落ち穂を拾います。記事はイギリスチャールズ皇太子の長男であるウィリアム王子が恋人のケイト・ミドルトンさんと婚約したしたことを報じています。
Queen Elizabeth Ⅱ- herself besieged by a burned palace and a tax scandal and portrayed in her own 2007 biopic as completely out of touch- once declared 1992 as her “annus horribilis.”
It is now up to Prince William to transform 2011 into an annus mirabilis.
今回取り上げるのはannus horribilisとannus mirabilisです。まずannus horribilisを辞書で調べてみると「⦅ラテン語⦆ひどい年, 恐ろしい年:王室スキャンダル, ウィンザー城火災のあった1992年をさしてElisabeth2世が用いた表現.」と出ていました(『プログレッシブ英和辞典』小学館)。『リーダース英和辞典』(第2版,研究社)によると,これはラテン語で“horrible year”という意味があります。次にannus mirabilisの意味を確認してみると「驚異の年《特に英国で大火・ペスト大流行・対オランダ海戦における勝利などのあった1666年》」と出ていました(『リーダース英和辞典』同辞書)。同辞書によるとこれもラテン語の言葉で“wonderful year”という意味があるそうです。この語からも2011年は1666年のように何か良い意味での大きな変化がウェリアム王子の結婚によって引き起こされるのではないかと記者は予想しています。
2011年がウィリアム夫妻だけでなくイギリス王室にとってもwonderful yearになると良いですね。(ゼミ生 camel)