常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

inferno

JT(09/11/10付け)の一面にカリフォルニアのSan Brunoで起きた爆発事故の写真が掲載されていました。そのタイトルが
SAN BRUNO INFERNO

でした。San Brunoの後にあるinfernoの意味が気になったので,辞書で調べてみると「《文》地獄,インフェルノ;(火と炎に包まれた)地獄のような場所[光景],地獄絵図.」と出ていました(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。LDOCEでも意味を確認すると“an extremely large and dangerous fire - used especially in news reports”と記されていました。炎に包まれた悲惨な状況を文語的なinfernoという単語を用いて描写しています。また,San Brunoとinfernoの語尾が同じ音なので,上手に韻が踏まれています。意味を的確に伝えつつ,韻を踏む事で言葉に深みを持たせる記者の巧みな技を垣間見ました。(ゼミ生 camel)
*Towering Inferno (映画)およびDanteのLa Divina Commedia(地獄篇)を参照のこと。(UG)