常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

nest egg

DY(08/29/10付け)にあったTHE TIMESの記事の見出しです。

The frozen nest egg

記事は妊娠8週未満の胎児(embyro)を凍らせて経済的にゆとりができてからその胚珠をとかして子供を産もうと考えている夫婦の話です。
nest eggを辞書で調べてみると「(将来のための)準備金,貯金」という意味がありました(『スーパーアンカー英和辞典』同上)。胎児を凍らしている間に子供の将来のために準備金をためようとする夫婦の計画がここにあらわれています。
また,frozenがeggを修飾しているので,筆者は凍って眠る胎児を卵に例えていることがわかります。見出しにあるnestには「(鳥・虫・小動物などの)巣,巣穴」という以外にも「[比喩的に]居ごこちのよい場所;休み場所」といった意味もあります(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。このことから,「安全な場所で眠る凍った胎児」という風にも解釈可能です。(ゼミ生 camel)