常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

上品なchateau

今回は久しぶりにDY(8/17/10付け)から英語表現を取り上げます。

国連事務総長Ban Ki Moonが先日の大洪水で大きな被害を受けたパキスタンを訪問しました。Ban事務総長は,想像をはるかに超える被害の深刻さに,一刻も早い支援をするように世界各国に呼び掛けています。その記事の中に以下のような文があります。

Zardari has visited victims twice since returning, but images of him at a family-owned chateau while in France are likely to hurt him for months to come.

ここで注目の単語はchateauです。発音は/ʃætoʊ/です。辞書を引いてみると,「(フランスの)城」や「(田舎の)大邸宅」という意味があり,フランス語由来とありました。さらにこの単語はブドウ園がついており,ワインの名に使われることが多いようです(『オーレックス英和辞典』旺文社)。

上記の文脈では,chateauはパキスタンの被害と対比の表現として使われています。ここでは「裕福,安全」というイメージを表していると考えられます。このように,何かの単語がその状況のイメージの代名詞のような働きをすることがあります。(ゼミ生persimmon柿生)