常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Matsui left out of lineup(解答)

大変遅くなりましたがご指名質問に挑戦させていただきます。今回は問題となっている太字の部分の解説も少し含めながら,試訳していきます。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100810/1281407939
1. Designated hitter Hideki Matsui was left out of the lineup again
指名打者松井秀喜がまたもスタメン落ち / 指名打者Hideki Matsuiの名が消える”
Designated hitterは「指名打者(打撃だけで試合に出る選手)」のこと。また,leave outで「‹人・名前など›を〔…から〕除く」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。
2. The 36-year-old Matsui is mired in a slump
“36歳の松井がスランプに陥っている”
be mire in〜で「困難な状況に陥った,ぬかるみにはまっている」との説明がありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。不振にあえぐ松井選手の状況を表現しています。
3. "(The manager) probably wants to use other players and I haven't been putting up the numbers recently so that's just the way it goes,"
“最近,めっきり良い数字を残せていなかった。甘い物ではないです。”
put up〜:「(競技会などで)〈よい成績を〉おさめる」 とあります(『同上』)。自身の打撃不振と若手の台頭によりDHの座を奪われそうな松井選手。プロは結果がすべてなので,数字を出せなければはずされるというのは鉄則です。
4. the left-handed hitting Matsui, who was held out against right-hander Rick Porcello.
“先発が右腕リック・ポルセロでも左打者の松井に出番はなかった”
hold out「<選手など>を[…に]参加させないでおく,出さないでおく」(『同上』)   比較的相性の良い,右vs 左にも関らず試合に出られない。なかなか厳しい状況ですね。
5. I just have to try to deliver to make the manager want to play me."
“試合で使いたいと思わせるためには(使ってもらうためには),何とかしてまず結果を出すしかありませんね。”
ここでのdeliverは「《野球》〔ボールを〕投げる、打つ」の意から転じて,「(アピールするような)結果を出す」の意味でしょう。makeはご存知の通り“使役”で,うむを言わせないほどの結果を出して使ってもらう。
6. "His (Matsui's) downturns
“松井のスランプ,(これまでにない)不振
downturnは名詞で「不調[景気・物価などの]下落,停滞」を表します(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。
7. It certainly doesn't mean that he's not going to be close to some of the projections we had."
“松井が(私たちの考えるチーム)構想に必要ではないとは言っているわけではない。”→”この時点で松井が構想から外れると明言しているわけではない”という解釈をしました。
8. On Saturday, Matsui batted cleanup for the first time since May 30 in a 10-1 rout of the Tigers.
“10対1で大勝したタイガース戦”
rout:「…を徹底的に打ち破る,…に圧勝する」(『同上』)。(ゼミ生gacha)