常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Get out of town!

DY(07/28/10)のThe Washington Post欄,11面から。アメリカのWashingtonは依然として経済,政治の中心。しかし,近年の財政危機や地域格差の拡大から,その機能の分散が叫ばれるようになりました。
Get out of town!
The case for breaking up the federal government − and scattering it beyond the Beltway.
まず見出しのGet out of townですが,田邉先生のCompositionを受講した学生ならbe out of town(出張中)をすぐに思い浮かべるのではないでしょうか。記事のtownも比喩的にWashingtonを指しています。また同時にGet out of town!で「〈俗〉冗談ばっかり!/うそでしょ!」という意味もありました(英辞郎on the WEB)。
さらに,小見出しのBeltwayは「the B-⦆ベルトウエー:米国Washington, D.C. とMaryland, Virginia両州を囲む首都環状高速道路」を意味し,そこから「B-⦆ワシントン政界」という意味も持ちます(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。日本でも地名が特定のニュアンスを持つことは少なくありません。国会のある「永田町」は政治の中心を,外務省のある「霞ヶ関」は外交を意味します。(院生 小山本)