常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

bacon#2

baconよりhamが好きなLbow-Shoulderです。
南アフリカでは無事ワールドカップが閉幕しましたが,ロシアでは子ブタ(piglet)によるオリンピックが開催されました。種目には徒競走や水泳,サッカーなどがあり,各国の代表選手による熱い試合が行われたようです。ワールドカップイヤーということもあり、サッカーについて言及されている記事をNY Daily News(2010年7月12日付け)で見つけました。その記事の表題が以下のものです。一体何について言及しているのでしょうか。
BEND IT LIKE BACON
http://www.nydailynews.com/lifestyle/pets/galleries/animal_athletes/animal_athletes.html
辞書で調べたところ,このような熟語表現を見つけることはできませんでした。しかしbendは「曲げる」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)でitはここでは「サッカーボール」を指しことから,bend itは「カーブシュート」のことです。
そして,引き続きインターネットで調べていると,映画Bend It Like Beckham(邦題「ベッカムに恋して」)を発見しました(英辞郎on the WEB)。この映画は,サッカーとベッカムが何よりも好きな女の子の青春物語です。表題はこの映画から文字っていたのですね。
Beckhamをbaconにしたのは,ともに/b/,/k/が含まれるという音声的な要因と可愛らしいベーコン,つまり子ブタのサッカーを見ていた観客が「ベーコン(子ブタ)に恋して」しまったということ,さらにはbaconのように「曲がる」ということを表すためと考えられます。さらには,これは考えすぎかもしれませんが, Beckhamの語中にあるhamとbaconの共通点である豚肉もかけてあるのかもしれません。
補足情報ですが,子ブタのサッカーは'svinoball'として有名だそうです。意味はよくわかりませんが,足ではなく鼻でするサッカーのことを指します。ブタのsnoutと関係してそうですが,長くなりそうなので今回はこの辺で終わらせていただきます。次はb.m.さんです。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)