常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Persimmon柿生講座#3「up the ante」

アルゼンチン対ドイツ前哨戦について第2弾です。
Persimmon柿生講座#2「trash talking」でも触れましたが,両者の心理戦(mind games)が注目を集めています。その火付け役となったのが,ドイツ代表キャプテンのフィリップ・ラーム選手。彼のコメントは挑発行為の一種ですが,これは同時に「スポーツマンシップに反する」というバッシングを食らう可能性があり,諸刃の刃なのです。
このラーム選手の一連の行為について,THE DAILY YOMIURI(7/3/10付け)では以下のように報じています。
Lahm’s comments upped the ante after midfielder Bastian Schweinsteiger said Wednesday that Argentina showed no respect for opponents and referees.
ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)によると,raise[up] the anteで「1.賭金を吊り上げる;(交渉などで危険を冒して)要求を吊り上げる2.(要求などの)賭けに出る」という意味になります。anteとは「アンティー:札を配る前に各プレーヤーが参加料として場に出す賭(か)け金」のことです(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。
以上から,ラーム選手の行為に潜む“危険性”が感じ取れます。(ゼミ生persimmon柿生)