常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Not down, not out

本日のDY(7/1)の1面に以下のようなThe Washington Postの見出しがありました。
Not down, not out
2002年にJoseph F. Keithley Awardを受賞した物理学者Robert J. Soulenは10年前にパーキンソン病(Parkinson's disease)と診断されます。この病気は「脳底部にある線条体などが変性し,ドーパミンが不足するために起こる疾患。手指の震え,筋肉のこわばりなどから始まり,徐々に進行して高度の運動障害がみられるようになる」(『大辞林三省堂)という難病です。にもかかわらず,彼はソフトボールに勤しんでいると記事は伝えています。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/06/28/AR2010062805015.html
down and outで「1.ノックアウトされて 2.一文無しで, すっかり落ちぶれて」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)という意味があり,よって見出しのNot down, not outは「downもoutもしていない」あるいは「ノックアウトされていない,落ちぶれていない」となり,つまり難病をものともせず,自分の好きなこと(ソフトボール)に打ち込んでいるということを意味しています。(院生 小山本)