常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

WaseiEigo

To To Toです。みなさんは英語だと思っていたカタカナの言葉が通じず戸惑ったということはありませんか?そう,いわゆる和製英語(Wasei Eigo)です。今日は『AERA English』(2010年4月号,朝日新聞出版)から,和製英語を採り上げたいと思います。(取り上げる単語は)
まずは「スキンシップ」について。「スキン」はもちろん「皮,肌」という意味のskinを指し,-shipには「1「状態性質」,2「資格地位役職」,3 「能力技能」,4 「関係」,5 「集団層」,6 「性質状態を具体化したもの」,7 「…の地位資格をもった人」とあります(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。
ですから,ネイティブの人には「スキンシップ」とは「皮,もしくは肌でできた関係」となり,私たちが言おうとする「肌と肌との触れ合い。また、それによる心の交流。」(『大辞林三省堂)という意味とは程遠くなってしまいます。「スキンシップ」の訳にはphysical contact,あるいはpersonal contactが適切です。
次に,「ドクターストップ」を取り上げます。英語で言う「ドクターストップ」は,ずばりdoctor's ordersです。LDCOEではordersはan instruction to do something that is given by someone in authorityと載っていました。このことから,「医者による指示」→「ドクターストップ」という事でしょう。そして日本語の「ドクターストップ」はstop doctor「医療ミスで免許を剥奪されること」という意味に捉えられてしまうかもしれません。
このように普段何気なく私たちが使っている英語のようで英語でない言葉「和製英語」を調べてみるのも面白いですね。URLは和製英語だと知らなかったものを対象にした「gooランキング」です。よかったらご覧ください。http://cache001.ranking.goo.ne.jp/crnk/ranking/015/japanese_english/
次は,yori-moneyさん,お願いいたします。