常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

iPadをめくる?

今,世界的に大きな話題となっているiPad。今朝も研究室ではその話が持ち上がりました。その話の中で英語との関連で話題となったのが「〈iPodの〉ページをめくる」という表現です。これを英語で言う時,どう言ったら適切なのでしょうか。(以前も,親指と人差し指とで拡大したり,縮小したりする独特の動きのことが採り上げられました。5/8/10付け記事;http://d.hatena.ne.jp/A30/20100508/1273330289
「〈本の〉ページをめくる」はご存じのようにturn(a page)やthumb through〜などと言えます(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。では,iPad のように「画面を指先ではじいてページをめくる」場合はどう表現するのでしょうか。
長いこと悩んでいた私に,田邉先生が言われたのが,flip through~でした。 辞書で調べてみると,「〔ページなどを〕すばやくめくる,ざっと読む」という意味があります。また,flipの他の意味にも目を向けてみると「〈ページ・カード〉をパッとめくる」という意味があることに気がつきました。flip自体に「動きの素早さ」というニュアンスが内在しているのです。ちなみに,マックのHPには以下の様な表現がなされていました。
It’s a great read.(*readが名詞になっていることに注意。It's a great buy.のもじり—UG)
Reading on iPad is just like reading a book. You hold your iPad like a book. You flip the pages like a book. And you do everything with your hands — just like a book. The high-resolution, LED-backlit screen displays every page beautifully. Vivid colors, rich illustrations, and crisp, sharp text make reading a joy. You can adjust the backlight brightness to read in low light. Tap the center of the page to hide iBooks controls, so it’s just you and the book. Move back and forth by tapping the right or left side of the screen. Turn a page slowly by dragging from right to left. Or jump to a different part of the book by visiting the table of contents and tapping a chapter.(http://www.apple.com/ipad/features/ibooks.html

言葉はそれぞれ違ったニュアンスを持っています。知識はいくらあっても“完璧”ではありません。今後,教師を目指す者として,今蓄えられるだけの知識は身に付けていきたいと思うそんな朝の英語学習でした。
なお,Mac派の先生は,今回の騒動は静観されるとのこと。すでに発売されているアメリカでは,iPadをめぐるブログがたくさんあり,か
なりの改善点が指摘されているとのこと。加えて,日本ではキャリーケースなどすべて別途購入で,最上級種の場合,その合計は10万円近くになるそうです。wait and seeの方が良いかも?