常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

dog

はじめまして。新学期から田邉先生のゼミでお世話になっているmore money(or “depend on money”)です。
私が初めて書かせていただくブログの内容はTHE DAILY YOMIURI(2010年4月23日付)のスポーツ欄から。米プロバスケットボールリーグNBAはプレイオフに突入し,SpursとMavericksによる第一回戦。記事は初戦を落としたSpursが102−88で見事二戦目に勝利し,勝負を振り出しに戻したことを伝えています。まずInside(一面)に以下のような見出しがありました。
Dog day after gloom
『オーレックス英和辞典』(旺文社)でdog daysを引いてみると,「(しばしばthe〜)《主に文》(夏の)土用;暑中(北半球で7月初めから出没することから)」とあります。さらに『リーダーズ英和辞典』(第二版 研究社)には「Dog Starが太陽と共に出没する期間」とありました。dog daysには「停滞期」という意味もあり(『リーダーズ英和辞典 第二版』 研究社),必ずしもいい意味で使われるとは限りませんが,今回はチームの不振というgloomyな夜が明け,希望の光が差し込んだことを表現していると考えられます。
続いて20面の見出しは:
Hot ‘dog’
となっていました。hot(-)dogは『オーレックス英和辞典』(旺文社)によると「《米俗》(スキー・サーフィンなどの離れ技の)名手」とあります。さらに『プログレッシブ英和中辞典』(第四版 小学館)には間投詞で「でかした,しめた,結構」とありました。この試合で最も活躍したSpursのRichard Jefferson選手のことを賞賛したものでしょう。
先ほどのdog dayやHot ‘dog’(しかも‘ ’がついている)から今回の記事のキーワードが"dog"だということがわかります。でも一体なぜでしょう?実は初戦終了後,選手たちのあまりにもお粗末なプレーに対して, Popovichコーチは“played like dogs”と非難したそうなのです。 この場合のdogの意味は「不快なもの,くだらないもの,負け犬,おんぼろ,ぽんこつ,役立たず」(『リーダーズ英和辞典 第二版』研究社)あたりでしょう。その発言を逆手にとった今回の記事からはコーチに対してのironyが読み取れます。
田邉ゼミのdog(womanizer『リーダーズ英和辞典 第二版』研究社)ことcamelさんに続き(by−小山本),NBAの話題を出してみましたが,どのチームも負傷者が無理をして試合にでるほど白熱しています。大勢の観客の前でプロとしてパフォーマンスをするとはこれほどのモチベーションが必要なのでしょう。私も毎日を無駄に過ごすことなく仲間とモチベーションを高め合って,早く先輩に近づきたいです。
次は同じく3年生のbamboo stoneさん,お願いします。(ゼミ生 more money)