常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

China’s elephants fight for room

田邉ゼミのマドンナNo. 1 チセです。今回もTHE DAILY YOMIURI (2010年4月19日付)からです。今,中国で頭数の激減により野生の象が絶滅の危機(on the verge of extinction)に瀕しています。まず以下の見出しを見てください。

China’s elephants fight for room

この見出しから想起されるのが,There is an elephant in the room.という表現です。この表現は一般的な学習辞書には載っていない場合がありますが,Asahi Weekly(2010年2月14日 No.1905)にその解説がありました。
「ゾウが部屋の中にいたら一目瞭然(りょうぜん)です。けれども,その存在についても誰も話したがらないのです。「部屋にゾウがいる」と言うときのゾウは,皆が知っているのに触れたがらない問題やタブーのこと。人物を指すこともあります。」(6面)
この見出しには:
With only 300 left, squashed into smaller and smaller spaces, officials are trying to raise awareness.
という小見出しが付いていることからも,見出しのfight for roomの目的が象の生活環境の確保と同時に,注意を促すこと(見て見ぬふりはさせない)というニュアンスも含まれていると考えられます。
就職の大変難しい時代ですが,なかなか就職の決まらないThere is an elephant in the room.にならないように,一日一日を大切にしたいと思います。次回は3年生のJapanese Archerです。(Thousand Holy)