常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

troll 復習

 東名高速でワゴン車が大型トラックに追突され、夫婦が死亡した事故をめぐり、逮捕された男性の「父親」とある男性を名指しする誤った情報がネットに拡散してしまい、いたずら行為にまで発展しました。

Wrong ‘father’ of suspect in road-rage deaths a target of trolls

NAKAMA, Fukuoka Prefecture--A 47-year-old man here has become the unlikely target of harassing phone calls and threats, after false online postings mistook him for the father of a suspect in a high-profile road rage incident.

Amid the torrent of abuse, Hidefumi Ishibashi, president of a construction company, has been forced to contact police, close his business temporarily and have his children take off from school.

以下省略

http://www.asahi.com/ajw/articles/AJ201710200045.html

 見出しに使われている、“troll”を取り上げます。『ウィズダム英和辞典』を引いたところ、名詞では神話に出てくる「トロール〘小山・地下・洞窟に住む小人や巨人〙」とありました。しかし、今回の記事ではこの意味で用いられていないことは明らかなのでインターネットでも検索してみました。
 「英辞郎 on the WEB」に「釣り、ネタ、荒らし、煽り◆インターネットの掲示板・チャット・メーリングリストなどで、単に多くの反応を得たいとか、場を荒らして面白がることを目的とするばかげた[議論の火種となる]投稿(をする人)」とありました。この“troll”は神話の「トロール」からきているわけではなく、同じ綴りの動詞で「«…を»探し回る」という意味を持つ表現からきています。語源は、「投稿を釣りの餌に見立てて、人をだまして食い付くように誘う様子から」“troll”が使われるようになったそうです(英辞郎 on the WEB)。充てられている日本語訳を見る限り、インターネットなどで使われる俗語なのだと思います。(Blue Sky)

troll #3 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

troll #2 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

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