常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

wax 復習

 秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまと、大学時代の同級生小室圭さんの婚約が内定したことを受け、3日、記者会見が開かれました。

Princess Mako and fiance Kei wax lyrical over heavenly love

Princess Mako said she was initially attracted by Kei Komuro’s “bright smile like a sun."

Komuro maintained the heavenly love theme by saying Mako was a person who “watches over him calmly like the moon.”

以下省略

http://www.asahi.com/ajw/articles/AJ201709040056.html

 見出しで使われている“wax”を取り上げます。“wax”というと「蝋」や物を磨く際に用いられる「ワックス」がよく知られていますが、今回の記事の“wax”はそれとは異なる単語です。『ウィズダム英和辞典』を引いたところ、動詞で「〈人が〉次第に…になる」とありました。文章で基本的に用いられる表現だと説明されていました。また、確認のためにLDOCEを引いたところ、“to talk with extreme feeling, liking or pleasure about something – used humorously”と定義されていました。この項目では、“wax sentimental / eloquent / lyrical etc”が示されており、今回の記事の見出しで使われている“wax lyrical”は定番なようです。ちなみに、この“wax”の第1義には「〈月が〉満ちてくる」がきています。記者会見で小室さんが眞子さまのことを月のように静かに見守ってくれる存在だと表現する場面がありました。“wax”の第1義に月に関係する語義があるので、“wax”が用いられたのだと思います。(Blue Sky)

American power, waxing on and off - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から