常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

synesthesia

 わたしもMMFさんに続き、はじめて投稿します。昨日のゼミナールの授業で、私の好きなyoutubeの動画を紹介させていただきました。それは全盲の画家、John Bramblitt氏のものです。

https://youtu.be/kq6a391A7Wk

 取り上げる単語はsynesthesia で、「共感覚」という意味となります。手持ちの辞書に共感覚の記載が無かったため、Webからの引用になりますが、「コトバンクデジタル大辞泉」によると「音を聞くと色が見えるというように、一つの刺激が、それによって本来起こる感覚だけでなく、他の領域の感覚をも引き起こすこと。」と、定義されています。
 Bramblitt氏は現在45、6歳くらいだと思いますが、2歳の頃からてんかんを患っており、30歳の時に発作の影響で完全に視力を失ったそうです。彼は幼い頃から絵を描くのが好きでしたが、画家としての活動を始めたのは視力を失くしてからだそうで、それを知った時はとても驚きました。
 彼は共感覚の持ち主であり、まさしく、定義のように「音を聞くと色が見える」そうで、作品を創るときは音楽を聴き、その曲から感じ取った、あるいは見えた色で作品を描いています。また、視力を失ったことにより指先の感覚が鋭敏になり、絵の具の質感を指先で確認することによって色の判別をしているそうです。
 作品はとても色彩豊かという言葉では表しきれないほどで、その鮮烈な色使いには衝撃を受けました。その目に映る世界はどれほど素晴らしいのだろうと思います。そして、視力を失っても絵を描くことを諦めなかった強い気持ちからは強烈なメッセージが伝わります。
 彼の作品に興味を持っていただけると幸いです。(Ayaka)