常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

dock #2

 昨日の裏ゼミでも先生が言及されていましたが,関西学院大学の非常勤講師が授業中に,福島県出身の生徒に「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」などと差別的な発言をしていたことがわかりました。

Teacher rebuked for radiation jibe at student from Fukushima

NISHINOMIYA, Hyogo Prefecture--A foreign English teacher has been disciplined by a university here after he poked fun at a student from Fukushima Prefecture, where the nuclear meltdown occurred after the Great East Japan Earthquake in 2011.

Kwansei Gakuin University took the disciplinary action by docking the instructor’s pay over the incident that occurred in 2014 but was not reported until April 2016.

http://www.asahi.com/sp/ajw/articles/AJ201702210043.html

 気になったのは,“dock”/dɑːk/という表現です。この単語は日本語でも「ドック(船の建造や修理などの施設)」や「(宇宙船・衛星船などの)ドッキング」などと使うことがありますが,今回はどのような意味で用いられているのでしょうか。
 “dock”をLDOCEで調べてみると,“to reduce the amount of money you pay someone as a punishment”と定義されていました。さらに『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)には,「〈金額〉を(給料などから)減らす,〈人・給料〉から〔金額を〕削る」といった意味が記載されていました。
 災害やそれに苦しむ人々を冗談のネタにするようなことは絶対にあってはいけません。これ以上,このようなことが起こらないように対策をしてほしいです。(ninetails)

dock - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から