常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

bridge burner

日本でも転職が普通になりつつありますが,仕事の辞め方がその人の性格を表すようです。

Jennifer Newman: How we quit our jobs says something about us

What are some of the more negative ways workers say "Goodbye"?

"Bridge burners." They'll cuss-out the boss, insult co-workers and bad-mouth the organization. They'll give really short notice.
It's not that common, but when it happens, it usually occurs because the worker feels unfairly treated or abused.

(一部抜粋)

http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/jennifer-newman-how-we-quit-our-jobs-says-something-about-us-1.3859207

今回取り上げる表現は,“bridge burner”です。これには,“er”が付いていることから人を指していることが分かります。では,どのような人なのでしょうか。そこで,“bridge burn”の意味を調べていきます。

ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を調べてみたところ,“burn one’s bridges”がありました。文字通り,「橋を燃やす」ですが,そこから「背水の陣を引く」や「最終決定する」,「引くに引けない状況に陥る」などの語義が記載されていました。「背水の陣を引く」は,“burn one’s boats”とも表すことができます。

よく見ると,“bridges”や“boats”と複数形で用いられています。疑問に感じ,Cambridge Dictionaryを引いてみたところ“If you are in a situation and you burn your boats/bridges, you destroy all possible ways of going back to that situation.”とありました。全ての退路(all possible ways of going back)を断つということから来ているのかなと思いました。

これらを踏まえて考えてみると,今回取り上げた“bridge burner”は,「引くに引けない状況の人」や「後がない人」となるのではないでしょうか。(Nao)