常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

See you again

        

ベンチャーズThe Ventures,といっても学生はピンとこないかも)のノーキーエドワーズ(81)の来日ツアーの記事がありました(「読売新聞」夕刊10/6/16)。

御年81歳でツアーに回るということ自体すばらしいことで,その体力と健康維持法は見習わなければなりません。やはり指を駆使する楽器は老化を防ぐのでしょうか,と関係のないことまで気になります。

さて記事の末尾に「ライブの最後には観客に『シーユーアゲイン』と呼びかけ,今後の活動に含みを持たせた」とあります。でも「含み」って,アゲインからそう書かれているのでしょうか。

英語のSee you again.という鉄板表現は,social lubricant(儀礼的な潤滑油)として用いられることが多い言葉です。つまり,そこに「真意はない」ととるのが普通です。本当にまた日本へとツアーを考えているのであれば,See you のあとには具体的にnext yearとかin 2017 など具体的な副詞が入るのが英語の常識です。評者さんはあまりにも「ナイーブ」にSee you again.の意味をとっておられるように感じた次第です。

以上,先生が書かれた本の受け売りでした。(4年生になってもまだ部活をやっているNao)