常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

have a heart

ディズニーアニメ映画『美女と野獣』にでてきたphrase、“have a heart”が気になったので取り上げたいと思います。道に迷ったMauriceが、洋館に辿り着いた時のシーンです。

MAURICE: Hello?
LUMIERE: (Poor fellow must have lost his way in the woods.)
COGSWORTH: (Keep quiet. Maybe he’ll go away.)
MAURICE: Is someone there?
COGSWORTH: (Not a word, Lumiere. Not one word.)
MAURICE: I don’t mean to intrude, but I’ve lost my hourse and I need a place to stay for the night.
LUMIERE: Cogsworth, have a heart… Of course, monsieur. You are welcome here.


ジーニアス英和辞典第四版(大修館書店)』で“have a heart”を調べると「情け深い、お手柔らかにする」とあり、(命令・要求などの文脈で)“Have a heart, please.”で、「お手柔らかにお願いしますよ、勘弁してよ」と意味することがわかりました。要求・批判などに対して同情や容赦を求める表現だそうです。
ここでは、可哀想なMauriceの様子をみて痺れを切らしたLumiereが、受け入れることを反対していたCogworthに対して、「頼むよ、可哀想じゃないか。」といった意味で使われています。

“Have a heart”を直訳すると「同情心を持て」。そこから「そんなに冷たくしないでくれ」となり、「頼むから、そこを何とか」という意味に派生したと『英辞郎on the web』に載っていました。(Minus Two)