常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Jack be nimble

The Economistは、内容ももちろんですが、見出しにも魅力があると思います。見出しの言い回しは、英語母語話者や英語に精通している方にとっては、書いてある内容やスタンスを瞬時に伝えます。わたしは、まだ未熟なので、1つずつ調べなければわかりません。

The next treasury secretary: Jack be nimble
A successor to Timothy Geithner in the economic hot seat

Jack be nimble - The next treasury secretary

さて、今回扱う記事の見出しは、おそらく幼少期を英語圏で過ごした方には懐かしの表現なのでしょう。見出しにあるJack be nimbleはWikipediaの解説にあるように、英語の韻文のひとつで、とくに幼稚園などで歌われるもののようです。オリジナルは以下のとおり。

Jack be nimble,
Jack be quick,
Jack jump over
The candlestick.


歴史を調べてみると、この韻文の主人公のJackは、16世紀イングランドの犯罪者Black Jackを指すという説があることがわかりました。さらに、最後の “Jack jump over/ The Candlestick”に関しては、candle-leapingという、ロウソクの上を飛ぶ遊びが元のようです。これは昔レースを造るための学校があって、そこで行われた遊びを指します(Jack be Nimble Rhyme)。(Othello)

PS なおリードにあるhot seatは元ゼミ生のカメ女が既に扱っておりますので、合わせてご確認下さい。hotseat - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から